ChatGPTが​Wordの​中で​使えるようになった​ ──無料プランでも​使える​条件と、​10月1日から​既定で​有効に​なる​設定

ChatGPTがMicrosoft Wordのサイドバーで使えるようになりました。無料プランを含む全プランが対象です。料金の数え方、10月1日から既定で有効になる設定、データの扱いを公式ドキュメントから整理します。

甲斐ショウジ甲斐ショウジ
CAG主宰/合同会社ATK CAIO(最高AI責任者)
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技術ChatGPTがWordの中で使えるようになった ──無料プランでも使える条件と、10月1日から既定で有効になる設定

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OpenAIは2026年9月17日、Microsoft Wordの中でChatGPTを使えるようにしました[1]。文書を開いたまま、横のサイドバーで下書き・要約・書き直し・見出しの整形ができます。無料プランを含む全プランが対象で、同じアドイン1つでExcelとPowerPointでも動きます[2][3]

先に、使う前に知っておきたい3点です。

  1. 無料でも使えるが、料金の数え方はAPIと同じトークン単位。しかもCodexなどと共有の枠から引かれるので、Wordで使うほど他の機能に回せる分が減る[2]
  2. 2026年10月1日から既定で有効になる。管理者が何もしなければ、社員のWordに出てくる[2]
  3. 文書の中身は、OpenAIだけでなくMicrosoftにも共有されることがあるとMarketplaceの説明に書かれている[3]
文書の右側にChatGPTのサイドバーが開いた文書作成ソフトの画面。本文の1段落が選択され、サイドバーとつながっている
文書を開いたまま、横のサイドバーで頼む(イメージ)

01 Wordの​中で​何が​できるのか

サイドバーにChatGPTが出て、開いている文書について質問したり、選んだ文を書き直させたり、メモから初稿を作らせたりできます[2]。公式が挙げている使い方は次のとおりです。

  • メモや資料から、社内文書・提案書・報告書の下書きを作る
  • 文書を要約する、要旨をまとめる
  • ある節を、別の読み手向けに書き直す
  • 構成を組み替え、見出し・番号・書式を整える
  • 分かりにくい言い回しや、用語の揺れを見つける
選択した段落の書き直し案が、元の文に取り消し線を付けて表示され、サイドバーにApplyとUndoのボタンがある
直したい箇所を選んでから頼むと、変更の範囲がはっきりする(イメージ)

導入はMicrosoft Marketplaceからアドインを入れ、Wordのリボンから開いてChatGPTアカウントでサインインする流れです[2]1つのアドインでWord・Excel・PowerPointの3つに対応します(Googleスプレッドシート版は別のインストールが必要)[2][4]

アプリ主な使い道備考
Word下書き・要約・書き直し・書式の調整この記事の対象
Excel表の作成・更新、数式の説明、複数タブへの質問Webの検索結果を取り込める[4]
PowerPointスライドの作成・書き直し、構成の相談高度な図表編集は未対応の部分がある[5]
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02 料金と​利用枠の​数え方

ここがいちばん誤解しやすいところです。「無料プランで使える」と書かれていますが、Wordでの利用はAPIと同じトークン単価で数えられます[2]。トークンは、AIが読み書きする文章の量の単位です。

項目公式の記述
料金の数え方使うモデルのAPI単価に基づくトークン課金。入力・キャッシュ済み入力・出力の合計で決まる
量に影響するものモデル、文書の大きさ、頼んだ作業の内容
枠の扱い加入プランのトークン上限が適用される。Codexなどの上位機能と共有の枠から引かれる
影響Wordで使うほど、その共有枠の残りが減る
ONE SHARED ALLOWANCE これまで Codexなどの上位機能 残り Wordでも使うと Codexなどの上位機能 Word 残り 量が増える頼み方 長い文書を丸ごと要約 同じ文書に何度も指示 全体を一度に整形 ↔ 選んだ文だけ直すと軽い 「無料で使える」と「使っても減らない」は別。枠はプランごとの上限に従う
Wordでの利用は、Codexなどと同じ枠から引かれる。使うほど他の機能に回せる分が減る

長い文書をまるごと要約させると、その文書の分だけトークンを使います。「無料で使える」と「使っても減らない」は別なので、全社に配る前に、どの作業をWordでやるかを決めておくと安全です。

目安として、量が増えやすいのは次のような頼み方です。公式は「文書の大きさと頼んだ作業で決まる」としか書いていないので、実際の消費は自社で数回試して測るのが確実です[2]

  • 長い契約書や報告書を丸ごと読ませて要約させる(文書全体が入力になる)
  • 同じ文書に対して、何度も書き直しを頼む(そのたびに文書を読み直す)
  • 節ごとに書き直させるのでなく、文書全体を一度に整形させる

逆に軽いのは、選んだ文だけを直させる頼み方です。公式も「特定の箇所を直したいときは、Word側でその文を選んでから指示する」と勧めています[2]

03 10月1日に​既定で​有効に​なる前に​決める​こと

公式ヘルプは、2026年10月1日からChatGPT for Wordが既定で有効になると書いています[2]。止めたい場合、スイッチは2か所あります。

DEFAULT ON FROM OCT 1 9/17 提供開始 10/1 既定で有効 何もしなければ社員のWordに出てくる ChatGPTの管理コンソール ワークスペースの管理者が ChatGPT for Word をオン・オフ Microsoft 365の管理画面 アドインを社員に配布・許可するか を決める
スイッチは2か所。片方だけでは止まらないし、出てこない原因もこのどちらか
どこ誰が何をする
ChatGPTの管理コンソールワークスペースの管理者ChatGPT for Word のオン・オフを切り替える
Microsoft 365の管理画面Microsoft 365の管理者ChatGPTアドインを社員に配布・許可するかを決める
2つの管理画面が並び、それぞれのスイッチがオンになっていて、2つが線でつながっている
2つの管理画面のスイッチが、どちらもオンになって初めて使える(イメージ)

片方だけでは止まりません。逆に、Wordに出てこない場合も、原因はこのどちらか(またはサインインしているアカウントの取り違え)です[2]

04 データは​どこへ​行くのか

Marketplaceの説明には、公式ヘルプには無い一文があります。「チャット、添付ファイル、ブックやプレゼンの内容を含むデータの一部が、ファイルの読み書きのために Microsoft と OpenAI の両方に共有されることがある」[3]。アドインが要求する権限も「文書の読み取りと変更」「インターネットへの送信」の2つです。

WHERE THE DOCUMENT GOES 開いている文書 選んだ文・指示 アドイン OpenAI Microsoft 読み書き 読み書き 学習への利用は別の話:加入プランとデータ設定に従う Business・Enterprise・Edu のワークスペースでは、入力と出力を既定でモデルの学習に使わない
「学習に使われるか」と「どこを経由するか」は別。Marketplaceの説明では、経由先にMicrosoftも含まれる

一方、公式ヘルプは学習利用について次のように書いています[2]

  • データの扱いは、加入プランとデータ管理の設定に従う
  • Business・Enterprise・Eduのワークスペースでは、入力と出力を既定でモデルの学習に使わない

つまり、「学習に使われるか」と「どこを経由するか」は別の話です。社外秘の文書で使う前に、この2つを分けて社内に説明しておくと混乱が減ります。

あわせて、アドインの中の会話は、ChatGPTの会話履歴とは別です。メモリ(ChatGPTが覚えている情報)もアドインでは使えません[2][3]

05 制限と、​使う​前の​チェックリスト

公式が挙げている制限です[2][3]

制限中身
他のファイルを見られない開いている文書だけが対象。他の資料は本文に貼り付けて渡す
複雑な書式表・図・凝った書式は手直しが要ることがある
誤って書き換える意図しない変更や削除が起きうる。大きく変える前に控えを取る
スキルChatGPT側で作ったスキル(作業手順の使い回し)は、アドインに自動では引き継がれない
プラグインWordの説明ページは「現時点では非対応」。PowerPointの説明ページは「対応する場合がある」と書いており、公式ページどうしで書き方が違う[5]
  • 社内で使ってよい文書の範囲を決めた(社外秘・個人情報を含む文書の扱い)
  • 10月1日に既定で有効になることを踏まえ、ChatGPT側とMicrosoft 365側のどちらも確認した
  • トークンの枠がCodexなどと共有であることを、使う人に伝えた
  • 大きな書き換えの前に控えを取る運用にした
  • 文書の中身がMicrosoftにも共有されうる点を、社内の説明に入れた

出てくるのを待つのではなく、10月1日までに「使ってよい文書」を決めておく。

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出典・注記

  1. OpenAI Help Center「ChatGPT — Release Notes」2026年9月17日の項「ChatGPT for Word」。https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
  2. OpenAI Help Center「ChatGPT for Word」(2026年9月20日閲覧)。https://help.openai.com/en/articles/20001526-chatgpt-for-word
  3. Microsoft Marketplace「ChatGPT」(OpenAI, LLC・版 2.0.0.1・2026年9月15日更新・2026年9月20日閲覧)。https://marketplace.microsoft.com/en-us/product/office/WA200010215
  4. OpenAI Help Center「ChatGPT for Excel and Google Sheets」(2026年9月20日閲覧)。https://help.openai.com/en/articles/20001063-chatgpt-for-excel-and-google-sheets
  5. OpenAI Help Center「ChatGPT for PowerPoint」(2026年9月20日閲覧・ページ上の更新表示は先月)。https://help.openai.com/en/articles/20001242

本記事はCAGの実機検証ではなく、2026年9月20日時点の公式ドキュメントとMicrosoft Marketplaceの公開情報をもとにしています(CAG未検証)。

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