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OpenAIは2026年9月17日、Microsoft Wordの中でChatGPTを使えるようにしました[1]。文書を開いたまま、横のサイドバーで下書き・要約・書き直し・見出しの整形ができます。無料プランを含む全プランが対象で、同じアドイン1つでExcelとPowerPointでも動きます[2][3]。
先に、使う前に知っておきたい3点です。
- 無料でも使えるが、料金の数え方はAPIと同じトークン単位。しかもCodexなどと共有の枠から引かれるので、Wordで使うほど他の機能に回せる分が減る[2]
- 2026年10月1日から既定で有効になる。管理者が何もしなければ、社員のWordに出てくる[2]
- 文書の中身は、OpenAIだけでなくMicrosoftにも共有されることがあるとMarketplaceの説明に書かれている[3]
01 Wordの中で何ができるのか
サイドバーにChatGPTが出て、開いている文書について質問したり、選んだ文を書き直させたり、メモから初稿を作らせたりできます[2]。公式が挙げている使い方は次のとおりです。
- メモや資料から、社内文書・提案書・報告書の下書きを作る
- 文書を要約する、要旨をまとめる
- ある節を、別の読み手向けに書き直す
- 構成を組み替え、見出し・番号・書式を整える
- 分かりにくい言い回しや、用語の揺れを見つける
導入はMicrosoft Marketplaceからアドインを入れ、Wordのリボンから開いてChatGPTアカウントでサインインする流れです[2]。1つのアドインでWord・Excel・PowerPointの3つに対応します(Googleスプレッドシート版は別のインストールが必要)[2][4]。
| アプリ | 主な使い道 | 備考 |
|---|---|---|
| Word | 下書き・要約・書き直し・書式の調整 | この記事の対象 |
| Excel | 表の作成・更新、数式の説明、複数タブへの質問 | Webの検索結果を取り込める[4] |
| PowerPoint | スライドの作成・書き直し、構成の相談 | 高度な図表編集は未対応の部分がある[5] |
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02 料金と利用枠の数え方
ここがいちばん誤解しやすいところです。「無料プランで使える」と書かれていますが、Wordでの利用はAPIと同じトークン単価で数えられます[2]。トークンは、AIが読み書きする文章の量の単位です。
| 項目 | 公式の記述 |
|---|---|
| 料金の数え方 | 使うモデルのAPI単価に基づくトークン課金。入力・キャッシュ済み入力・出力の合計で決まる |
| 量に影響するもの | モデル、文書の大きさ、頼んだ作業の内容 |
| 枠の扱い | 加入プランのトークン上限が適用される。Codexなどの上位機能と共有の枠から引かれる |
| 影響 | Wordで使うほど、その共有枠の残りが減る |
長い文書をまるごと要約させると、その文書の分だけトークンを使います。「無料で使える」と「使っても減らない」は別なので、全社に配る前に、どの作業をWordでやるかを決めておくと安全です。
目安として、量が増えやすいのは次のような頼み方です。公式は「文書の大きさと頼んだ作業で決まる」としか書いていないので、実際の消費は自社で数回試して測るのが確実です[2]。
- 長い契約書や報告書を丸ごと読ませて要約させる(文書全体が入力になる)
- 同じ文書に対して、何度も書き直しを頼む(そのたびに文書を読み直す)
- 節ごとに書き直させるのでなく、文書全体を一度に整形させる
逆に軽いのは、選んだ文だけを直させる頼み方です。公式も「特定の箇所を直したいときは、Word側でその文を選んでから指示する」と勧めています[2]。
03 10月1日に既定で有効になる前に決めること
公式ヘルプは、2026年10月1日からChatGPT for Wordが既定で有効になると書いています[2]。止めたい場合、スイッチは2か所あります。
| どこ | 誰が | 何をする |
|---|---|---|
| ChatGPTの管理コンソール | ワークスペースの管理者 | ChatGPT for Word のオン・オフを切り替える |
| Microsoft 365の管理画面 | Microsoft 365の管理者 | ChatGPTアドインを社員に配布・許可するかを決める |
片方だけでは止まりません。逆に、Wordに出てこない場合も、原因はこのどちらか(またはサインインしているアカウントの取り違え)です[2]。
04 データはどこへ行くのか
Marketplaceの説明には、公式ヘルプには無い一文があります。「チャット、添付ファイル、ブックやプレゼンの内容を含むデータの一部が、ファイルの読み書きのために Microsoft と OpenAI の両方に共有されることがある」[3]。アドインが要求する権限も「文書の読み取りと変更」「インターネットへの送信」の2つです。
一方、公式ヘルプは学習利用について次のように書いています[2]。
- データの扱いは、加入プランとデータ管理の設定に従う
- Business・Enterprise・Eduのワークスペースでは、入力と出力を既定でモデルの学習に使わない
つまり、「学習に使われるか」と「どこを経由するか」は別の話です。社外秘の文書で使う前に、この2つを分けて社内に説明しておくと混乱が減ります。
あわせて、アドインの中の会話は、ChatGPTの会話履歴とは別です。メモリ(ChatGPTが覚えている情報)もアドインでは使えません[2][3]。
05 制限と、使う前のチェックリスト
公式が挙げている制限です[2][3]。
| 制限 | 中身 |
|---|---|
| 他のファイルを見られない | 開いている文書だけが対象。他の資料は本文に貼り付けて渡す |
| 複雑な書式 | 表・図・凝った書式は手直しが要ることがある |
| 誤って書き換える | 意図しない変更や削除が起きうる。大きく変える前に控えを取る |
| スキル | ChatGPT側で作ったスキル(作業手順の使い回し)は、アドインに自動では引き継がれない |
| プラグイン | Wordの説明ページは「現時点では非対応」。PowerPointの説明ページは「対応する場合がある」と書いており、公式ページどうしで書き方が違う[5] |
- 社内で使ってよい文書の範囲を決めた(社外秘・個人情報を含む文書の扱い)
- 10月1日に既定で有効になることを踏まえ、ChatGPT側とMicrosoft 365側のどちらも確認した
- トークンの枠がCodexなどと共有であることを、使う人に伝えた
- 大きな書き換えの前に控えを取る運用にした
- 文書の中身がMicrosoftにも共有されうる点を、社内の説明に入れた
出てくるのを待つのではなく、10月1日までに「使ってよい文書」を決めておく。
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出典・注記
- OpenAI Help Center「ChatGPT — Release Notes」2026年9月17日の項「ChatGPT for Word」。https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
- OpenAI Help Center「ChatGPT for Word」(2026年9月20日閲覧)。https://help.openai.com/en/articles/20001526-chatgpt-for-word
- Microsoft Marketplace「ChatGPT」(OpenAI, LLC・版 2.0.0.1・2026年9月15日更新・2026年9月20日閲覧)。https://marketplace.microsoft.com/en-us/product/office/WA200010215
- OpenAI Help Center「ChatGPT for Excel and Google Sheets」(2026年9月20日閲覧)。https://help.openai.com/en/articles/20001063-chatgpt-for-excel-and-google-sheets
- OpenAI Help Center「ChatGPT for PowerPoint」(2026年9月20日閲覧・ページ上の更新表示は先月)。https://help.openai.com/en/articles/20001242
本記事はCAGの実機検証ではなく、2026年9月20日時点の公式ドキュメントとMicrosoft Marketplaceの公開情報をもとにしています(CAG未検証)。









