GPT Image 2.5 とは​何か​ ──同じ​「high」が​旧世代の​4分の​1に​なっていた、​実測9枚で​分かった​料金と​速度

OpenAIが2026年9月8日、画像生成の新モデル GPT Image 2.5 を公開しました。CAGが手元で実際に同じプロンプト・同じサイズで9枚を実測すると、同じ「high」という設定名が旧世代の4分の1のトークン数を指していました。単価は据え置きでも、設定をそのまま移すと料金も作り込みも変わります。

甲斐ショウジ甲斐ショウジ
CAG主宰/合同会社ATK CAIO(最高AI責任者)
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技術GPT Image 2.5 とは何か ──同じ「high」が旧世代の4分の1になっていた、実測9枚で分かった料金と速度

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2026年9月8日、OpenAIが画像生成の新モデル GPT Image 2.5 を公開しました[1]Sunburst(編集精度重視)と Flare(高速な日常生成)の2つで、xhighmax という品質設定が増えています。トークン単価は旧 GPT Image 2 と同じです。

ただし公式ドキュメントには、「トークン単価が同じでも、1枚あたりのコストが同じとは限らない」とはっきり書いてあります[2]。そこで電脳技巧集団(AI職人ギルド)で、同じプロンプト・同じサイズで9枚を実際に生成して、トークン数と生成時間を測りました

結論から書きます。同じ high という設定名が、旧世代と新世代で4倍違うものを指していました。high は5,488トークン、新 high は1,372トークン。設定をそのまま引き継ぐと、料金は4分の1になりますが、作り込みも1段変わります。

この記事で分かること——①何が出たのか ②公式が自分で書いている注意 ③実測した9枚の数字 ④同じ設定名が別物を指す件 ⑤2モデルの差は値段でなく時間だったこと ⑥対応表と実際の挙動が食い違う箇所。

暗い机の上で、同じ被写体の生成結果が品質設定ごとに並んでいる様子
同じ指示・同じサイズで、設定だけを変えて生成する。違いは絵ではなく、まず数字に出た

01 何が​出たのか、​まず事実だけ

2026年9月8日の公式チェンジログに載ったのは、次の2モデルです。

モデル位置づけ(公式の説明)既定スナップショット
gpt-image-2.5-sunburst編集の精度がいちばん効く用途にgpt-image-2.5-sunburst-2026-09-08
gpt-image-2.5-flare速くて質の高い、日常的な生成にgpt-image-2.5-flare-2026-09-08

変わった点は3つです。品質設定に2段増えました。 これまで low / medium / high だったところに xhighmax が加わり、どちらのモデルも既定は auto です。

サイズが自由になりました。 推奨サイズに加えて WIDTHxHEIGHT を直接書けます。条件は、幅と高さが16の倍数・縦横比が1:3〜3:1・どちらの辺も3840ピクセル以下・総画素数が655,360〜8,294,400(4K)。ただし 2560x1440 を超える解像度は「実験的」と明記されています。透過も両モデルで使えます(background: "transparent" と PNG または WebP の組み合わせ)。

gpt-image-2が透過PNGに対応した記事のサムネイル 関連記事 | 透過はここから続いているgpt-image-2が透過PNGに対応 ──背景なし画像の作り方と、実際に試して分かった注意点

単価は据え置きです。 画像の出力が100万トークンあたり30ドル、画像の入力が8ドル、テキストの入力が5ドル。旧 GPT Image 2 と同じ数字です。

02 公式が​自分で​書いている、​料金の​注意

料金の話は、ここで終わりません。同じガイドの「コストと遅延」の節に、こう書かれています。

トークン単価が同じでも、1枚あたりのコストが同じとは限らない。トークン消費はモデルと品質設定で変わりうる。

OpenAI「Image generation」ガイド(日本語訳はCAG)[2]

さらにモデルページには、「GPT Image 2 の計算機は GPT Image 2.5 のトークン消費を見積もれない」とあります。公式が「うちの見積もりツールでは分からない」と言っている状態で、実際に何トークン使うかは、APIの応答に入っている usage を見るしかありません。

単価表を見比べるだけでは、請求がどう動くか分からない。ここが今回の出発点です。

03 実測——同じ​指示で​9枚

そこで、同じプロンプト・同じサイズ(1536×1024)で9枚を生成し、応答の usage と所要時間を記録しました[3]。題材は細部の差が出るように「暗い机の上のオーディオ機器」(金属のツマミ6個・布地のグリル・編組ケーブル・小さな刻印)にしています。

モデル品質出力トークン生成時間1枚あたり
gpt-image-2.5-flarehigh1,37222.7秒約6.7円
gpt-image-2.5-flarexhigh2,45933.0秒約11.7円
gpt-image-2.5-flaremax5,48840.7秒約25.8円
gpt-image-2.5-sunbursthigh1,37226.4秒約6.7円
gpt-image-2.5-sunburstxhigh2,45937.5秒約11.7円
gpt-image-2.5-sunburstmax5,48877.9秒約25.8円
gpt-image-2(旧)low15837.8秒約1.0円
gpt-image-2(旧)medium1,37238.7秒約6.7円
gpt-image-2(旧)high5,488125.0秒約25.8円
1枚あたりの出力トークン数(1536×1024・CAG実測) 棒の長さは実測値そのままの比率。金額は1ドル155円で換算 旧 low 2.5 high = 旧 medium 2.5 xhigh(新設) 2.5 max = 旧 high 158 1,372 2,459 5,488 約1.0円 約6.7円 約11.7円 約25.8円 1段上げると xhigh は 1.79倍、max は ちょうど 4.00倍。値段もそのまま4倍になる Flare と Sunburst は3段とも同じトークン数だった=料金は同じ
品質を1段上げたときの増え方。maxhigh のちょうど4.00倍だった

04 同じ​「high」が、​世代で​別の​ものを​指している

表をもう一度見てください。high が5,488トークン、新 high が1,372トークンです。そしてmedium が1,372、新 max が5,488。数字の上では、こう並びます。

旧 gpt-image-2出力トークンGPT Image 2.5
low158(該当なし)
medium1,372high
2,459xhigh(新設)
high5,488max
同じトークン数どうしを線で結ぶと、1段ずれている 旧 gpt-image-2 GPT Image 2.5 low medium high high xhigh max 1,372トークン 5,488トークン 158トークン(2.5に該当なし) 2,459トークン(新設) 名前が同じ「high」どうしは、線で結ばれない。設定名をそのまま移すと1段下がる
設定名でなくトークン数で並べ直した図。金色の枠と線が「同じ量」の組み合わせ

設定名を変えずに新しいモデルへ切り替えると、これまで high で作っていた画像が、旧 medium 相当の作り込みになります。 料金は4分の1になるので、請求書では気づきません。 逆に、これまでと同じ作り込みが要るなら max を明示的に指定する必要があり、そのときの料金は据え置き(約25.8円)です。

念のため書くと、これは「品質が落ちた」という話ではありません。同じ5,488トークンで比べると、新しい世代のほうが速く、指示にも忠実でした。 今回の題材では、旧 high が125.0秒かかったのに対し、Flare の max は40.7秒——3.1倍速い。しかも「status LEDを4つ、うち3つを青・1つを金色」という指示に対して、旧世代は5つ(青4・金1)を描いたのに対し、2.5は4つ(青3・金1)と指定どおりでした。

同じトークン数で生成した2枚の比較。上が旧gpt-image-2のhigh、下がGPT Image 2.5 Flareのmax
同じ5,488トークン・同じ料金での比較。上=旧 high(125.0秒)/下=2.5 Flare の max(40.7秒)。ツマミの数・布地の織り目・小さな刻印はどちらも指示どおりだが、LEDの数と配色は下だけが指定に合っている

値段が同じ地点で比べると新しいほうが速くて正確、設定名を同じにすると別物になる。 移行で気をつけるのは、ここだけです。

GPT Image 2.5 Flareのhighで生成した同じ被写体
こちらは2.5 Flare の high(1,372トークン・22.7秒・約6.7円)。4分の1の料金でも、ツマミ・織り目・刻印・LEDの配色は指示どおりに出ている

05 Flareと​Sunburstの​差は、​値段ではなく​時間だった

公式の説明は「Sunburst=編集精度が効く用途/Flare=速い日常生成」です。実測すると、この2つはトークン数が3段とも完全に同一でした。つまり料金は同じです。

同じ5,488トークン・同じ料金での生成時間 棒の長さは実測秒数そのままの比率(CAG実測・各1回) 旧 gpt-image-2 / high 2.5 Sunburst / max 2.5 Flare / max 125.0秒 77.9秒 40.7秒 料金が変わらないまま、旧世代の3.1倍速い。同じ2.5でも Sunburst は Flare の1.9倍かかる
トークン数が同じなので、この差は料金に出ない。出るのは待ち時間だけ

差が出たのは時間だけで、high で22.7秒 対 26.4秒、xhigh で33.0秒 対 37.5秒、そして max40.7秒 対 77.9秒。品質設定を上げるほど差が開きます。

出来上がりは、今回の題材ではどちらも同等でした(刻印の綴り・ツマミの数・布地の織り目・LEDの色分けは、どちらも指示どおり)。ゼロから作るだけなら Flare で足ります。 Sunburst の価値は編集(参照画像を渡して直す)の精度にある、という公式の位置づけと矛盾しません。ただし編集精度そのものは今回測っていないので、そこは公式の説明のままです。

06 対応表と、​実際の​挙動が​食い​違う​箇所

新機能を紹介するとき、CAGでは公式の対応表を必ず開きます。今回そこに2つ、そのまま読むと誤解する箇所がありました。

Batch API。 モデルページの表では、GPT Image 2.5 の2モデルとも Not supported(旧 gpt-image-2 は Supported)。前世代にあって消えているので、これは新しい制約です。ところが実際にバッチを投げると、エラーにならず受理されました。ファイル登録もバッチ作成も通り、状態は validating から in_progress へ進みます[4]エラーで止まるのではなく、投げてから待つことになる。 大量生成の仕組みを組むなら、失敗の形が「即座のエラー」ではなく「待ち」になる、と知っておく必要があります。

Responses API。 同じくモデルページの表は v1/responsesNot supported としています。しかし同じページの本文とガイドには、「Responses API では、上位のモデルを選んだうえで、画像生成ツールの model フィールドに gpt-image-2.5-* を指定する」と書かれています。表が言っているのは「トップレベルのモデルとしては選べない」で、ツール経由なら使えます。 表だけ見ると「Responses API では使えない」と読めてしまいます。

07 何を​選べばいいか、​6行の​チェックリスト

  • 請求を据え置きたいなら、設定を変えずに high のまま移す。1枚あたりの料金は4分の1になります(作り込みも1段変わります)。
  • これまでと同じ品質が要るならmax を明示する。料金は今までと同じで、生成時間は3.1倍速くなります。
  • 迷ったら xhigh 中間(約11.7円・33.0秒)です。
  • 既定は auto 何も指定しないと料金が読めません。社内で使うなら品質は明示的に固定するのが安全です。
  • ゼロから作るだけなら Flare。 Sunburst と料金は同じで、max では倍近く速い。
  • 大量生成をバッチで回しているなら、先に対応表を見る。 エラーで止まらないので、動いているように見えてしまいます

持ち帰り:旧世代と何が変わったか

観点旧 gpt-image-2GPT Image 2.5(Flare / Sunburst)
品質設定low / medium / highlow / medium / high / xhigh / max(既定 auto)
high の実測トークン5,4881,372(=旧 medium と同数)
同じ5,488トークンでの生成時間125.0秒40.7秒(Flare の max)
トークン単価出力 100万あたり30ドル同じ
サイズ推奨サイズ中心16の倍数で自由指定(2560×1440超は実験的)
Batch API(対応表)SupportedNot supported(ただし投げると受理される)

紹介する​前に、​自分で​1回叩いてみる

電脳技巧集団(AI職人ギルド)は、外部の発表を紹介するときも、自分たちの手元で測れるところは測ってから書いています。AIの導入効果を数字にしたい、という相談は こちら からどうぞ。

出典・注記

  1. OpenAI 公式チェンジログ 2026年9月8日の項、および gpt-image-2.5-flare / gpt-image-2.5-sunburst / gpt-image-2 の各モデルページ(いずれもCAGが2026年9月9日に取得)。developers.openai.com/api/docs/changelog
  2. OpenAI「Image generation」ガイド(2026年9月9日取得)。「トークン単価が同じでも1枚あたりのコストが同じとは限らない」「GPT Image 2 の計算機は GPT Image 2.5 のトークン消費を見積もれない」はいずれも公式の記述(日本語訳はCAG)。developers.openai.com/api/docs/guides/image-generation
  3. CAG実測(2026年9月9日):同一プロンプト・1536x1024・各設定1回ずつ、計9枚を生成し、APIレスポンスの usage.output_tokens と実測の所要時間を記録した。円換算は1ドル=155円で、画像出力(100万あたり30ドル)とテキスト入力(同5ドル・入力346トークン)を合算している。各1回の測定だが、Flare と Sunburst が3段とも完全に同一の値を返し、旧 medium と新 high も一致したことから、トークン数はサイズと品質で決まる値と見られる(公式にその旨の記載は確認できていない)。生成時間は実行環境と時間帯で変わる。
  4. CAG実測(同日)/v1/images/generations を対象に gpt-image-2.5-flare でバッチを作成したところ、ファイル登録・バッチ作成とも成功し、状態は validating から in_progress へ進んだ。完了までは確認していない(バッチの実行窓は24時間ある。作成した3本のうち2本は費用を抑えるため取り消し、残る1本は本記事の公開時点でも in_progress のままだった)。したがって「最終的に成功するかどうか」は本記事では確定していない。確認できたのは「作成時点でエラーにならず、処理待ちに入る」ところまで
  5. 本記事の数値はすべて2026年9月9日時点。仕様・価格はいずれも変更されうる。

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